門型リフターと門型クレーンの違いは?使用用途や使用する際の注意点を紹介!


皆さん、こんにちは。静岡県富士市で産業機械や重量機械の搬入、据付工事事業を展開する日東機工株式会社です。


工場・プラントや建設現場では、重量物を移動・運搬するシーンが頻繁にあります。その際に活躍する機械が「門型リフター」です。門型リフターを使えば、人の手では動かせない重量物を簡単に移動させることができます。


ところで、重量物の吊り上げや移動によく使われる機械としては、門型リフターの他に門型クレーンが挙げられます。門型リフターは、門型クレーンと比較してどのような点が優れているのでしょうか? ここでは、門型リフターと門型クレーンの違いについて解説します。




■門型リフターとは?


(※弊社所有の60t門型リフター)


メジャーな重機である門型クレーンに比べると、門型リフターは「あまり馴染みがない」「どういう機械なのかよくわからない」という方も多いと思われます。そこでまずは、門型リフターの基本的な特徴を確認しておきましょう。



・門型リフターの概要

門型リフターとは、ブーム(油圧シリンダー)の伸縮によって重量物を吊り上げ、その状態で走行ローラによって移動することができる機械です。名前の通り「門」の字のような形状をしています。


門型リフターは、左右のブームとそれらを接続するビーム(梁)、油圧ユニットで構成されています。ビーム部分に重量物を吊り下げ、ブームを伸ばして持ち上げ、移動した先で降ろすという使い方が基本です。また、門型リフターは分解・組み立てが可能なので、分解した状態で搬送し、現場で組み立てることができます。


さらに、複数台を使用して長尺物を持ち上げたり、上に重量物を乗せてジャッキのように持ち上げたりと、多様な使い方が可能です。このような使い勝手のよさから、多くの現場で活用されています。



・門型リフターには他の呼び方もある!

門型リフターという名称はその形状に由来していますが、他にもいろいろな呼び方があります。たとえば、橋のように見えるので「橋形リフター」と呼ばれることもありますし、単に「リフター」と呼ばれたり、「スーパーリフター」と呼ばれたりすることもあります。


また、「ガントリー(英:gantry)」も門型リフターの別名です。ガントリーとは、複数の脚と水平な梁で構成された門型の構造物のことで、まさに門型リフターのような形状のものを指しています。


どの名称を用いるかは会社や現場によって異なりますが、基本的にはどれも門型リフターのことです。これらの名称を出されたら「ああ、門型リフターのことだな」と考えましょう。


ただし、門型リフターにもいろいろな種類があり、3tまでしか持ち上げられないような小型のタイプもあれば、60tに対応できるハイパワーの製品もあります。移動・搬入したい物の重量やサイズに合わせ、適切な門型リフターを選ぶことが大切です。




■門型リフターと門型クレーンは何が違うの?



重量物を吊り上げて移動・運搬したい場合、「門型クレーンでいいのでは?」と考える方もいると思われます。しかし、門型リフターには、門型クレーンよりも優れている点がいくつもあります。門型リフターのメリットを中心に、門型リフターと門型クレーンを比較してみましょう。



・施工できる場所

門型クレーンは大型の重機・建機であり、どうしても進入できる場所が限られます。開けた場所ならいいのですが、狭い場所や天井が低い場所では、門型クレーンは使用できません。内部には十分なスペースがあるけれど、入口が狭いので入れない……というケースもあります。かといって小型のクレーンを選ぶと、パワー不足になることもあるでしょう。


その点、門型リフターは吊り上げ作業に門型クレーンほどの高さを必要としないため、天井が低い場所や狭い場所でも使用可能です。また、バラバラに分解して搬入し現場で組み立てられるので、入り口や通路が狭い場所にも持ち込むことができます。その上で、30tや60tといった重量物を取り扱えるのが大きなメリットです。


このようなメリットにより、門型リフターは屋内での資材の移動や機械の寝起こし作業、ライン機械の組み立て、ピットへの取り込みといった幅広い用途で使われています。工場やプラント、トンネルや地下といった場所での作業には最適です。



・届出の必要性

門型クレーンを設置する時は安全性の関係上、所轄の労働基準監督署長に設置届を提出する必要があります。いろいろな書類をそろえて検査もクリアしなければならず、どうしても手間がかかるのに加え、緊急の対応もできません。


しかし、門型リフターは門型クレーンではなく「せり上げ機械」です。そのため、労働基準監督署に届け出をする必要がありません。書類を用意して検査をクリアする手間がなく、工期が短い作業にも対応しやすいのがメリットです。



・操作のための資格

門型クレーンを操作するためには、「クレーン・デリック運転士免許」などの資格・免許を取得する必要があります。有資格者が会社にいない場合は、たとえ小型のクレーンでも操作できません。


しかし門型リフターは、前述した通り門型クレーンではなく「せり上げ機械」です。そのため、操作に資格が必要なく、誰でも扱うことができます。


ただし、リフターに荷物を掛け外しする「玉掛け」作業については、原則として玉掛け資格保有者による作業が推奨されます。門型リフターは門型クレーンではないため、玉掛けに資格は必須ではないのですが、安全性を考慮すると玉掛けの知識・技術があった方がいいからです。



・安全性

門型クレーンはブーム操作の自由度が高いのがメリットですが、それゆえに誤操作による荷物のブレ・衝突・落下、そしてクレーンの転倒といった事故リスクがあります。一方、門型リフターは左右のブーム間での決められた範囲でのみ動かせるため、安全性が高いのが特長です。



・騒音

クレーン(車)は騒音や排気ガスを発生させるため、周辺環境に悪影響を与える場合があります。屋内やトンネルといった場所では、騒音の反響や排気ガスの充満などの影響により、使いにくいケースが少なくありません。


その点、門型リフターは騒音も排気ガスも出さず、環境に優しい機械です。屋内や地下、トンネルといった閉鎖空間でも快適に使用できます。




■門型リフターを使用する際の注意点



門型リフターはとても便利な機械ですが、注意点もいくつかあります。使用する際は、必ず以下の点に注意しておきましょう。



・水濡れ厳禁

門型リフターは電気機器のため、水濡れは厳禁です。サビにもつながりますから、湿気が多い場所で使用する場合は注意し、万が一濡れたらすぐに拭き取ってください。保管も乾燥した場所で行うのが原則です。



・オーバーロード

門型リフターのオーバーロード(過負荷・過荷重)は、特に注意しなければならない事態の1つです。限界を超える重量を吊り上げたり、荷物の掛け方が不適切だったりすると、リフターの転倒や変形といったトラブルにつながります。リフターは正しく設置し、重量の限界や正しい掛け方を守りましょう。



・電圧降下

電圧降下とは、電源ケーブルや電線において、末端に行くほど電圧が低くなっていく現象をいいます。門型リフターの電圧が不足すれば、当然ながら正常に作動しなくなり、突然ブームが縮むなどの事故につながる場合もあります。ブームを伸ばす際は電圧降下が起きやすいため、特に注意が必要です。ケーブルの長さ・太さや抵抗値はよく確認しましょう。




■まとめ



門型リフターは、重量物の搬入や移動を行う際にとても役立つ機械です。狭い場所でも使用でき、操作に資格が必要ないなど、門型クレーンと比べて優れている点も数多くあります。門型クレーンが使いにくい場所で重量物を移動・搬入したい時は、門型リフターを活用するのがおすすめです。まずは、門型リフターを所有する専門業者に相談してみるといいでしょう。




■日東機工は60t門型リフター保有! 大型の重量物の搬入でお困りなら弊社へご連絡ください!



日東機工では、産業機械や重量機械の搬入・据付工事を行っております。お客様へのご提案から各種施工、修理、メンテナンスまで、トータルサポートできる対応力・技術力の高さが強みです。


現場は静岡県にとどまらず、全国各地の製紙会社・変電所・自動車部品工場等を中心に対応しており、大手企業様の現場も多数ございます。取り扱う製品は、産業機械のプラント設備・電気設備・空調設備などさまざまです。


他社と比較した日東機工の特徴としては、60t門型リフターを保有している点が挙げられます。門型はリース会社でも10tまでしか扱っていないことが多く、10t超の重量物を運搬・設置したい場合は、日東機工のようなハイパワーのリフターを所有している会社のみが対応できます。


リフターのメリットは、横行・走行・昇降できるため、門型クレーンが入らない場所でも搬入できることです。狭い場所や室内、ピットに埋めてある場所などでの作業に重宝します。


また、弊社のリフター「TB600」は60t仕様で1門、30t仕様×2に分割すれば2門の組立ができます。重量物は60t仕様、長尺物は30t仕様といった使い分けが可能です。


こういった対応力の高さにより、研究施設からも施工の依頼がありました。レンタルも可能で、ご希望であれば操作オペレーターも派遣いたします。その他の保有機材・車両は以下のページをご覧ください。


》クレーンが入らなくて搬入に困っている方!日東機工保有の門型リフターを使いませんか?


》保有車両はこちら


また、日東機工では、重量物の搬入・据付工事の現場作業員(鳶職・重量鳶)として一緒に働いてくれる方を随時募集しております。弊社は上述した通り、全国各地で多様な現場を手掛けている会社です。さまざまな経験を積むことで、スムーズにスキルアップできます。出張もありますが、きちんと出張手当が出るため安心です。


重量機械の搬入・据付工事に関する資格をお持ちの方や、工事の経験がある方は優遇し、能力に見合った条件でお迎えします。もちろん、自主性や責任感のある方であれば、未経験者でも大歓迎です。


さらに弊社には、稼ぎたい方がどんどん稼げる環境が整っています。目安として経験を10年以上積むと、現場をまとめる責任者になり、年収700万以上の収入を得られます。スキルや保有する資格によっては、年収1000万も手の届かない金額ではありません。興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。


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